どの作品も甲乙付けられない程良い作品でした。
ちょっと前だと、バードマンって映画がそうだったよね。
だから、主人公たちと一緒に行動しているような気になるよ。
ずーっとその状態が続くような映画で、見終わった後はぐったりだったよ。笑
#1917命をかけた伝令 を鑑賞。サム・メンデス監督特有のキレイな画作りが素晴らしく、戦争の地獄絵図と対比的で、とても美しかったです。
敵の塹壕を進むシーンは狭い通路なので、いつ敵が襲ってくるかもしれない恐怖で力が入ってしまい、鑑賞後はグッタリでした。
映画館で上映中に観れて良かった。 pic.twitter.com/cksWE4oBYg
— タツ@サラリーマンYouTuber (@hyottoko_games) March 14, 2020
目次
1.1917のあらすじ
2019年製作/119分/G/イギリス・アメリカ合作
原題:1917
配給:東宝東和
引用:映画.com
2.予告
引用:YouTube
3.各映画レビューサイトのレビュー
※2020年3月16日現在
さすがアカデミー賞作品賞ノミネート作品といった感じですね。
4.タツの総評
最後は胸にぐっと来るものがありました。
監督は、007スペクターやスカイフォールでもおなじみのサム・メンデス監督。撮影監督はロージャーディンキンスが務めていることもあってか、細部に渡って「圧倒的な画作りへのこだわり」を感じる映画でした。第一世界大戦は人類史上最も戦死者数が出てしまった戦争と言われていますが、まさにその地獄絵図とは対照的に物語の冒頭から入る、美しい映像の数々。
ロケ地選定を行ったエマ・ピルは「銃弾や砲弾、遺体もまだ地中に残っている場所で撮影を行うことはできない。」と語っており、戦没者への侮辱にならないところを探し、最終的にはイギリスやスコットランドでロケ撮影を行ったそうです。本当にこれが戦地なのか?と思える程キレイな風景も出てきて、それが戦地と対比的に描かれるのが印象的でした。
また、今作の一番のみどころとも言える「ワンカット撮影」ですが、厳密にはところどころカットも割っているので実際には「ワンカット風」というのが正しいかと思います。途中明らかに主人公が気絶してしまうシーンなんかもありますからね。それにしてもこのワンカット撮影と、ポール・ニューマンによるサントラで緊張感を極限まで高められるので、「映画への没入度」は凄まじいことになっています。
SNS上のレビューをみると「TPSやFPSのゲームのようだ」という意見もあるように、たしかに物語がゴールに向けて一連なりに進んでいくので、その感覚が通常の映画よりも没入度を高めているように感じました。
戦争映画って「どこから撃たれるかわからない」「急に銃声が鳴って驚く」なんてことがよくあると思うんです。個人的には、そういうシーンが割と苦手だったりして、その都度ビクンビクン驚いてしまっていつも恥ずかしい思いをするのですが、この映画は「ずーーっとその状態が続きます」見終わった後はぐったりしてしまいました・・・笑
だいぶ劇場公開規模が減ってきてしまっていますが、できることなら映画館での鑑賞をオススメしたい作品です!
5.見どころ
・映画への没入感がすごい
・徹底した映像作り
・OPと対になるラストがエモい(若干ネタバレ)
①映画への没入感がものすごい
冒頭、主人公が目を覚ましてから最後のシーンに至るまで、ずっとワンカットで作品が続いていくので、まるで主人公たちと一緒に戦場を訪れてしまったかのような錯覚を起こします。主人公のほぼ丸一日についての話ですが、実際には上映時間119分なので時間経過が分かりづらいという方もいるみたいですが、そこも含めて自分はゲームっぽいなと感じました。
特に前半将軍から指令を言い渡され、味方塹壕から出てから敵陣地の塹壕に向かうまでのシーンなどは、いつどこに敵が潜んでいるのかわからない恐怖と、BGMの緊張感から思わず力が入ってしまうと思います。
基本的に少人数での行動になるので、道中味方の兵士と会った時の頼もしいこと頼もしいこと。この感覚が、ホラー映画で不気味な夜を迎えるも、何も起きずに朝を迎えられてホッとする感じに非常に近いものがあったので、私にとって特にこの作品の前半部は「ホラー映画」のようでした。
②徹底した映像作り
1990年後半から2000年代前半にかけては、CGを駆使した大迫力の映画が流行った印象ですが、2010年に差し掛かる辺りから所謂リアル路線にシフトしていき、2010年以降は「アナログ回帰」「原点回帰」の風潮があるのか、一回りして「なるべくCGを使用しない」撮影や映像作りがトレンドになってきているように感じます。
今作も、主人公を実際にカメラを持って追っかけながらのアナログな撮影方法を取っていて、主人公が走るシーンはカメラを車やバイクに固定して撮影したり、クレーンでカメラを釣って高いところから撮影を行ったりというのをすべて一連なりに行っています。
また個人的に驚いたのが、序盤に塹壕内を主人公たちが歩くシーンが出てくるのですが、このシーンは360度見渡すショットを撮る為、照明機材がカメラに映ってしまうということで、照明もナシで撮影を行っていることと基本的に全て順撮り(物語の流れの通り)で撮影をしているので、物語に一貫性を持たせるため、全て「天候が曇りの時」に撮影することを徹底しているとのこと。
なので、晴れ間が覗いている時にリハーサルを行って、雲の動きを観察しながら撮影を行っていたそうです。どんだけこだわるんですか・・・笑
1917は、撮影監督ロージャーディンキンスによると、塹壕内を360度見渡すシーンなどがある為、照明機材がカメラに写り込んでしまう可能性があって、照明ナシで撮影を行っているらしい。
更に物語に一貫性を持たせるため、曇りの時のみの撮影で、晴れている時にリハーサルを行っていたと語っている。
— タツ@サラリーマンYouTuber (@hyottoko_games) March 15, 2020
③OPと対になるラストがエモい(若干ネタバレ)
ここからは若干ネタバレになります。
個人的に今作のラストシーンが本当に素晴らしく、ものすごく胸を打たれるようなシーンでした。
冒頭、木にもたれかかった主人公が、軍曹に起こされてから物語が動き出すのですが、最期のシーンでまた「冒頭と同じような木」を見つけた主人公が、同じように木にもたれかかってこの物語は終わります。
ここが最初と最期のシーンで対になっていることも上品だなぁと関心してしまったのですが、一番胸を打たれたのはその後の主人公の行動。実はこの作中、主人公たちの「人となり」「家族のこと」など個人的なことが語られるシーンというのがほとんどありません。
劇中何度か主人公がポケットにしまっている箱を気にするシーンが挿入されていたり、ある家族との出会いから「もしかしたら家族がいるのか?」と見ている側に匂わせるシーンはあるものの、最期まであまり素性がわからないまま上述した木にもたれかかります。
将軍直々の任務を任され「きっと勲章がもらえる」と無邪気に喜ぶシーンなどはあるものの、実際伝令を済ませた主人公はまるで用済みのようにあっさりとその場を立ち去るように言われたり、彼らがいったいどんな人物なのかというのはほとんどわからないまま「戦争のコマ」として描かれる様が、個人的には少し残酷だなぁ。とすら思ったんですが、そこで迎える最期の木にもたれかかるシーン。その箱の中にある、家族の写真を見つめる主人公のシーンが入るんです。
こうやって後世に名を残すこともなく、亡くなってしまった人や、大事な人を亡くして悲しんだ家族がいったいどれだけいたのでしょうか?彼らも「戦争のコマ」ではなく人間で、家族がいる戦争の被害者なんだ、ということを最後の最後で強烈に印象づけるとんでもなくエモーショナルなシーンになっていたと私は感じました。
物語の終盤、主人公が画面手前に向かって走ってくるシーンがあるのですが、2回位人とぶつかって転んでいるのは演出では無く事故みたいですね。
そのまま撮影を続けた結果、トーマスニューマンのサントラも相まってエモすぎるシーンとなっていました。
これは欲しいサントラリストに追加です。 https://t.co/NgypkfSi5G
— タツ@サラリーマンYouTuber (@hyottoko_games) March 14, 2020
6.みんなの感想
『1917 命をかけた伝令』全編ワンカット撮影が技術的に秀でていることに間違いはないんだけれど、よく「全編ワンカット「だから」すごい」と誤解されている気がするんですよね。この映画が面白いのは何も撮影だけじゃない。名も無き兵隊が命がけで一つの命令を届ける、その物語に胸を打たれるのです。 pic.twitter.com/7TJXH0ZuJ0
— エスパー (@mel__gib) March 15, 2020
胸を打たれる内容をもっと評価すべき作品!!
『1917』
撮影監督のロジャー・ディーキンスの画作りが特に凄まじく、美麗で素晴らしかった。中盤からかなり画面が暗くなるのだが、暗い中でも何をしているかハッキリと分かるし、本当に明暗の差の付け方が上手すぎる。観ている間ずっと彼の撮影について気になっていた。 pic.twitter.com/BtWw9497mp— K. (@alberorius1123) March 16, 2020
暗闇でもしっかり何が起きてるか分かる映像でした。
塚口で『1917』と『彼らは生きていた』を同時期に上映するのはもしや神編成というやつでは pic.twitter.com/SjIlISFbrQ
— @ぴろ (@tcamaechup) March 15, 2020
Amazon Prime Videoでレンタルしているみたいです。(2020年3月16日現在)
【1917 命をかけた伝令】
いい意味で心臓に悪い映画でした笑
光と影での演出は本当に不気味で、でもなんかよく分からないけど美しさもあって、凄かったです。長いカットということもあり、非常に没頭して観てました。
このような映画を通して少しでも戦争について考えられたらいいなと思います。 pic.twitter.com/YDXMTHHmiQ— 雪国のカペラ❅*° (@northcapella) March 14, 2020
映画レポ
NO.8「ダンケルク 」(106min)
評価★★★★☆
これは個人的ストライク映画です。とにかく全てのカットが絵になる。1917公開されてますが、同じように1人の兵として体験することができる。そして監督はクリストファー・ノーラン…あのダークナイトを爆誕させた方だ…✨ pic.twitter.com/lTg1tKMKO1— 映画のつなさん (@tsunamovie720) March 14, 2020
7.まとめ
いかがだったでしょうか??アカデミー賞関連の作品でもあり、注目の作品なのでもう少し劇場にて公開していると思うので必ず劇場で鑑賞することをオススメします!
特にIMAX上映での鑑賞が、より映画への没入度が高めかと思いますので、まだIMAX上映中の劇場があれば是非足を運んでみて下さい!以上、タツでした!!(@tatsu_uctv)
もしよろしければ、YouTubeでも1917についてご紹介していますので、見てみて下さい!
今日は、今年度のアカデミー賞作品賞にもノミネートされ、、撮影賞、視覚効果賞、録音賞の3冠を獲得した映画「1917 命をかけた伝令」についてご紹介します!