劇映画ではないんですか??
当然白黒映像しか残っていないじゃないですか?
その当時の映像をカラーで蘇らせているんだよ。
驚くほどリアルなその当時の状況が描かれているんだよ。
目を覆いたくなるような映像も出てきてすごい物を見てしまった感があるよ。
#彼らは生きていた を鑑賞しました。
1917がいかにその当時の状況を再現できていたか、改めて驚かされる。
それにしても、西部戦線ってこんなに地獄のような戦場だったんですね…これが実際の映像だというのが信じられない。まさに、歴史を体験する映画。
1917と必ずセットで鑑賞してください!! pic.twitter.com/lRwQYn7HfI
— タツ@うちっちTV (@tatsu_uctv) March 19, 2020
1.彼らは生きていたのあらすじ
「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソン監督が、第1次世界大戦の記録映像を再構築して製作したドキュメンタリー。第1次世界大戦の終戦から100年を迎えた2018年に、イギリスで行われた芸術プログラム「14-18NOW」と帝国戦争博物館の共同制作により、帝国戦争博物館に保存されていた記録映像を再構築して1本のドキュメンタリー映画として完成。2200時間以上あるモノクロ、無音、経年劣化が激しく不鮮明だった100年前の記録映像にを修復・着色するなどし、BBCが保有していた退役軍人たちのインタビューなどから、音声や効果音も追加した。過酷な戦場風景のほか、食事や休息などを取る日常の兵士たちの姿も写し出し、死と隣り合わせの戦場の中で生きた人々の人間性を浮かび上がらせていく。
2018年製作/99分/R15+/イギリス
原題:They Shall Not Grow Old
配給:アンプラグド引用:映画.com
2.予告
引用:YouTube
3.各映画レビューサイトのレビュー
※2020年4月7日現在
4.感想
・100年以上も前の映像が、最新技術で蘇る
・人間の慣れの怖さ
・WW1を経験した人たち
歴史を体験する傑作。
①100年以上も前の映像が、最新技術で蘇る
100年以上前のWW1の映像って、音声もなくて色も白黒のものしか残っていないわけですが、今作ではなんとそれらの映像資料を現代の技術を駆使して蘇らせています。
まずなんといってもフルカラーになっていることと、フレームレートも向上しているので、より滑らかな映像になっていることには一番驚かされました。更に映像から「何を話しているのか」を解読して、新たに音声をアフレコしているので、本当にその当時の映像が少し前に撮影された映像のように蘇っています。
更に本作は、実際のWW1を経験された方々の600時間にも及ぶインタビュー音声で構成されているので、より戦争の生々しさが伝わる作品となっています。また、その経験談を淡々と語っていくあたりが妙に生々しくて、1917以上に観終わった後にザワザワとさせられる作品となっていました。「とんでもねぇ映画を観てしまった・・・」としばらく放心状態になりましたね。
WW1は人類史上最も多くの戦死者を出してしまった戦争ということで、1917でもその地獄のような戦争の描写が目に焼き付いていますが、この作品に出てくる映像は全て本当の映像を元に作られているわけですから、より精神的にくるものがありました。戦争については勉強不足で知らないことが多いので、世界史と含めてもう一度勉強し直したくなる作品でした。
ちなみに、この600時間のインタビュー音声は全てチェックした上で選定を行っているようで、その当時のフィルムの確認と、音声のチェック作業だけで1年半程時間がかかっているそうです。劇映画の撮影の何倍も時間をかけて作成された映画なんですね。
②人間の慣れの怖さ。
まず驚いたのが、「国の為に命を捧げることが正しい」と本気で思って10代の若者たちも自ら「年齢をごまかして」従軍していたこと。そしてそれが当たり前のことだと思って疑うこともしなかったというのが淡々と語られるのは衝撃的でした。
終戦を伝えられたときも歓喜する人はいなくて、むしろ「何をすれば良いのか途方にくれた」とか「仕事がなくて困った」というような帰還兵の方々の話がリアルであり恐ろしかったです。その当時の人は戦争に行くのが当たり前になっていたんですね・・・
最初は最前線に行くことをためらっていた兵士が、次第に戦場に慣れていき気がつけば「死体の確認すらしなくなった」とも語られており、人間の慣れって本当に恐ろしいなとも感じました。前半部で兵士達の笑顔や食べ物を分け合うシーンが続くのですが、後半にいくにつれて地獄のような戦場について描かれたり語られていくので、前半と後半がかなり対比的で強く印象に残りました。
中には英語を喋れるドイツ兵士もいたようで、「まったくもって、この戦争は無意味だ」とイギリス兵と意思疎通をはかるドイツ兵が多かったというのが正直意外だった。
また、イギリス兵もドイツ兵を「素晴らしい兵士達」と敬意を持って接する姿が深く印象に残りました。#彼らは生きていた
— タツ@うちっちTV (@tatsu_uctv) March 19, 2020
③WW1を経験した人たち
監督はロード・オブ・ザ・リング3部作のピーター・ジャクソン。祖父がWW1に従軍したこともあり、今作を「自身にとって最も個人的な作品」と語っています。
ちなみに、ピージャクが監督した「ロード・オブ・ザ・リング」の原作者であるJRRトールキンの原作「指輪物語」って、思い返してみると、ずっとモルドールの軍勢達と主人公達が戦っている話でしたよね?実は、トールキンもWW1の最前線であったソンムの戦いに参戦しており、その時の体験が後の「指輪物語」に大きく影響を与えているらしいんです。
ピージャクにとっては祖父や、自分が監督した映画の原作者が経験した戦場についてということもあって、かなり力の入った作品となっているのではないでしょうか?
このあたりについては、「トールキン 旅の始まり」というトールキンの自伝的映画の中で描かれていると思うので、近々鑑賞しようと思います。
更に、くまのぷーさんの原作者であるAAミルンもWW1の最前線「ソンムの戦い」に従軍していて、その時のショックでPTSDを患い、帰還後は心の傷を癒すために森を買ったり、セラピー的に童話を書き始めたらしのですが、これが後の「くまのぷーさん」になったと言われています。これについては「グッバイクリストファー・ロビン」という映画で描かれているようなのでこれもセットで鑑賞をしたいところ。
西部戦線に赴き、PTSDになった兵士はたくさんいるみたい。指輪物語の作者、JRRトールキンその一人で、作中延々と戦争をしているのは自身の体験が影響しているらしい。
祖父が第一次世界大戦に参戦している、ロードオブザリングの監督がWW1について映画化するのは因果を感じる。#彼らは生きていた pic.twitter.com/lm8zVRT8P6
— タツ@うちっちTV (@tatsu_uctv) March 19, 2020
5.みんなの感想
『彼らは生きていた』
作り物では無い現実の戦場は想像していたより凄惨。鑑賞中何回も目を背けてしまったがこれは究極の反戦映画では。
同調圧力と無関心って本当に恐ろしい。兵士たちの楽しそうな笑顔がとても印象深い。 pic.twitter.com/yhMcWDsfhs— 桑畑 (@3106max) April 5, 2020
第一次世界大戦の志願から戦後の就職難まで生活感溢れる映像にインタビューを繋いだドキュメンタリーです
mk.Ⅳ戦車も山ほど出てきますし
馬や人間の死体までバンバン着色済の映像が流れます
彼らはモノクロの世界で戦っていた訳ではありません
それが戦場です、これが戦争です
「彼らは生きていた」 pic.twitter.com/932ZLe0wk9— Regist (@Regist4816) April 1, 2020
『彼らは生きていた』観た。モノクロの映像に色つけるとにわかに身近な感じが増して不思議。複数人のインタビュー音声の繋ぎ方が非常に上手く、徴兵から終戦までの兵士たちの心の動きが興味深い。死体見慣れすぎて、それが誰かを確認しなくなる状況って凄い。英国人、あらゆる状況で紅茶飲んでるの笑う pic.twitter.com/bJHbW4a5QK
— Little_fibers (@Toweleeeiee) April 4, 2020
人間の慣れって本当に恐ろしい。
6.まとめ
最近第一次世界大戦に関する映画を立て続けに観ておりますが、「1917」「彼らは生きていた」「グッバイクリストファーロビン」「トールキン 旅のはじまり」はセットで鑑賞すると良いと思います。
世界史についてはあまり勉強してこなかったので、この映画をきっかけに深堀りして勉強したいなと思いました。以上タツでした。(@tatsu_uctv)
彼らは生きていた、1917と最近WW1に関する映画を立て続けに観た上に、デスストランディングで、あの塹壕を進むプレイをしたので、この機会にWW1に関連する映画を鑑賞しようと思います。
とりあえず、「トールキン旅の始まり」「グッバイクリストファーロビン」の二作を鑑賞したいです。 https://t.co/BuqOYJsRnW
— タツ@うちっちTV (@tatsu_uctv) April 3, 2020
くまのプーさんの作者A.Aミルンもこの戦地に赴き、心的外傷ストレス障害(PTSD)になってしまったらしく、帰還後森を買って心の傷を癒そうとしたらしい。
更にセラピーとして、息子のために童話を書いていたそうです。そこから生まれたのが、くまのプーさん。#彼らは生きていた https://t.co/1SO54NrBC7
— タツ@うちっちTV (@tatsu_uctv) March 19, 2020
今回は、彼らは生きていたというドキュメンタリー番組についてご紹介します!