「晴らせぬ恨み、晴らします。」
必殺といえば、必殺仕事人ですよね。
皆さんは必殺仕事人を、観たことありますか?
たまに再放送とかで、過去の仕事人がやっているのをチラっとみたことがあるって人や、
最近だと、パチンコやスロット台なんかで見たことがあるって人が多いんじゃないですかね?
ちなみに仕事人 初心者の人は↓下の人の名前を、
中村主水
主水を→(しゅすい)
って読んじゃう人がほとんどですね。
これは「モンド」って読みます。
そんな、「必殺」シリーズ弱者に、必殺シリーズの魅力と、おすすめのシリーズを
ご紹介したいと思います!
目次
1.仕事人の魅力とは何か?
引用:サンダーストームのブログ
そもそも、「必殺シリーズ」ってどんな内容なの?という方もいると思うので、
「必殺シリーズ」をすごくざっくり説明すると、
スーパー戦隊シリーズの時代劇バージョンという感じ。
ただちょっと違うのは、「勧善懲悪」なストーリーなんだけど、そもそも人を殺すんだから、自分たちも決して「褒められた人間」じゃないってことに苦悩する、主人公達を描く話だったりします。
流れとしては、どのシリーズも同じで「晴らせぬ恨みを晴らしていく」のがメインになります。
具体的には、前半~中盤で、悪党の悪行をあばいて、
最後に、悪党を殺してくれるというのが一連の流れとなっております。
これはお決まりとい言えばお決まりなんですが、何話かに一回、変わり種も入って、
観る側を飽きさせない作りになっています。
また、悪党達が毎回ものすごい悪い奴らなので、中盤くらいには
「誰かこいつをこらしめてくれ!!」と、
完全に仕事の依頼人に感情移入してしまう作りになっているので、
最後に仕事人達が、代わりに恨みを晴らしてくれる時のカタルシスはたまらないものがあります。
もうひとつの見所は、どのシリーズも、登場するキャラたちが、「金でしか動かない」「情に流されない」というルールを元に裏稼業を遂行するのですが、結局「人情」で行動してしまうところが、ものすごくかっこいいんです。
具体的には、「俺は〇十万もらわなきゃ殺しはしないよ」とか言っておいて、その事件を追うごとに、依頼人に感情移入してしまい、結局は「〇千円」という安いお金でも「情」で戦ってしまう「人間味」にぐっとくるんです。
必殺シリーズは時代劇の為、どうしても取っ付きにくさがあると思うのですが、実際見てみると、会話とかも現代風にアレンジされていたり、その時代を風刺する内容が盛り込まれていたり、実は意外と見やすかったりします。
時代劇なんだけど、内容はまったく全然時代劇じゃありません!
ここからは、必殺シリーズの面白さをもっと深堀していきます!
2.必殺シリーズの種類
意外に知らない人もいると思うんですが、
「必殺シリーズ」における「必殺仕事人」というシリーズは、
シリーズも後半の方のタイトルで、その前にたくさんのシリーズがあるんです。
自分も全て見たことがあるわけではありませんが、
必殺仕掛人(1972年~)から始まり
必殺仕置人(1973年~)
必殺必中仕事屋稼業(1975年~)
必殺仕業人(1976年~)
必殺からくり人(1976年~)
など必殺といってもかなりたくさんのシリーズがあるんです。
中には、暗闇仕留人(1974年~)や助け人走る(1973年~)、など
もはや「必殺」すら頭に付かないシリーズまであるんですから驚きですよね。
引用:必殺シリーズ特集
そんなシリーズの最後の方に出てきたのが「必殺仕事人」というシリーズなんです。
3.私の「必殺シリーズ」との出会い
私が初めて見た必殺シリーズは必殺仕事人V 激闘編(1985年)というシリーズでした。
引用:♯必殺仕事人激闘編
確かあれは高校卒業の年の春休みで、たまたま友達の家に泊まった翌日に、居間で飯を食いながらやることもないので、なんとなくテレビを見ていた時です。
たぶん第1話の半分ぐらいが過ぎた辺りから見始めたのですが、
「なんて面白い時代劇なんだ!!」
と衝撃を受けたのを覚えています。
ひとりひとりのキャラも濃いし、殺し技がかっこよすぎる。
時代劇であることを忘れるかのようなストーリー展開に、一瞬で虜になってしまいました。
4.必殺仕事人V 激闘編の話
私が「必殺シリーズ」にハマったきっかけでもある、必殺仕事人V 激闘編は登場する仕事人の数が多いこともあり、お得感がある作品でした。
それまでの作品は2,3人の仕事人がひとつの作品に登場するといった感じなので、殺しのシーンも、もちろん短めなのですが、このV激闘編に至っては、たくさんの殺陣シーンを観ることができるので、かなり取っ付きやすい作品だと思います。
先程紹介した、中村主水を始め、
組紐屋の竜(京本政樹)↓
必殺技は、組紐の先端についた金具を標的の先に飛ばし、
くるっと組紐を首にくくりつけて絞め殺すというもの。
元々は伊賀流の忍者に属していた、
所謂抜け忍で、組紐が伊賀の名物ということもありこの設定になっているとか。
キャラとしては結構クールで、あまり感情的になることはないんだけど、
時折感情的に行動するところがエモい仕事人。
引用:https://plaza.rakuten.co.jp/jyoudankeri/diary/201612090000/
鍛冶屋の政(村上弘明)
花屋からの転職で、鍛冶屋になった政さんです。
前職では、その辺に咲いているバラの花をポキッと折って
茎を相手に刺して殺す必殺技を使っていたのですが、
鍛冶屋として、組換式手槍を使って相手を倒すという技に変更されています・
これは必殺仕置人における人気キャラクター、棺桶屋の錠の武器と同じだったりします。
キャラクターは若干、組紐屋の竜とかぶる感じです。
他にもこのV激闘編には、はぐれ仕事人と呼ばれる、「助っ人仕事人」が参加することも特殊で、先程も説明したように、仕事人の数が多いのが魅力のひとつです。
その名も、
・壱いち (柴俊夫) 女好きで、住所不定の遊人。必殺技は首の骨折り
(仕置人シリーズの念仏の鉄をオマージュしている)
・弐に(梅沢富美男) 登場回数が少ない仕事人で、女装をして標的に近づいて、改造した扇子で相手を仕留める。
・参さん (笑福亭鶴瓶) ポッペンとよばれるガラス製のおもちゃで相手の気を引き、おびき寄せた上で、相手の額にそのポッペンを突き刺して殺す。(必殺技が斬新すぎる)
必殺仕事人シリーズは3くらいからお茶の間向けの、ちょっとコミカル路線に走ったシリーズでもあるのですが、この激闘編はもう一度、ハード路線に戻したシリーズということでも有名で、ちょっとエモさが増しています。和製西部劇といった感じ。
中でも、この後紹介します、「必殺仕置人」シリーズにかなり影響を受けたシリーズである為、
全体的な作りが、もろに仕置人ぽかったりします。なので、登場する仕事人の殺し技まで、
「仕置人」の影響をもろに受けています。
次はそんな、ハード路線原点の、「仕置人シリーズ」を紹介します。
5.必殺シリーズの最高峰、「仕置人シリーズ」とは?
引用:メタボの気まぐれ
必殺シリーズの中でも一番のオススメシリーズが
必殺仕置人(1972)
新必殺仕置人(1977)
という「仕置人」シリーズ。
前述した、中村主水という架空の人気殺し屋(奉行所の役人)が、初登場したことでも有名なシリーズで、「必殺仕置人」「新必殺仕置人」と両方に出演しております。
また、後程説明しますが、全「必殺シリーズ」で個人的に一番好きなキャラクターの
「念仏の鉄」が出るシリーズでもあります。
仕置人シリーズは他にも、必殺仕置人の方には、棺桶屋の錠というキャラ、新 必殺仕置人の方には鍛冶屋の巳代松というキャラが登場するのですが、この二人は共通して「感情型、職人気質仕置人」と私は勝手に位置づけており、感情でいつも動いてしまう男気たっぷりキャラです。
このふたりもまたいいーんですよ。
むかつく敵がいるとすぐに「あいつ、ぶっ殺してやる」なんて血の気の多いキャラでして、
それはそれで魅力に溢れるキャラクターです。
このふたつは絶対に見てもらいたい作品ですね。もう最高としか言いようがありません。
40年以上も前の作品なので、映像は古いかもしれないですが、我慢して見てください。
とにかくすぐにTSUTAYAで借りてきてください!
6.個人的に好きな、キャラクター
6-1.念仏の鉄
引用:https://ameblo.jp/expendables3/entry-11458988413.html
この人が、山崎努が演じる念仏の鉄というキャラクターで必殺シリーズでも
1、2位を争う人気キャラなわけですが、上記の二作に両方出演しています。
山崎努さんは一度演じた役は演じないという決まりを作っている役者さんでもあるそうなんですが、
唯一「二度」演じたのがこの念仏の鉄というキャラクター。
それだけ、本人も思い入れのあるキャラだったのでしょう。
必殺技は、「素手で骨を折る」 です。
「えっ?」
っておもいますよね?これが本当に折るんです。ぽきぽき背骨や喉の骨を折って殺していきます。
しかも背骨を折る瞬間レントゲン写真付きです(めちゃくちゃ汚い映像)
ここは若干今見るとコメディ感がありますが、当時は相当斬新だったのだと思います。笑
話は戻りますが、鉄というキャラクターは普段ひょうひょうとしていて、女にもだらしなくとにかくどうしようもない人間で、お金でしか動かない人なんです。
ただ、本当は情に厚く、最終的には「金」ではなく「人情」で悪党をこらしめます。
なので、裏稼業を遂行するときは、普段ニコニコ不気味な笑みを浮かべているのに
急に表情が真顔に変わり、ボキボキっとやるわけです。ここがたまらなくかっこいい・・
また、ただボキボキやるだけでなく何故か女装をして戦ったり、KISSのメイクをして戦ったり、
殺しのレパートリーが多いのも魅力のひとつです。きっと、そんな戦いかたがあったのか!と驚くはずです。笑
引用:りゅうの部屋
それと、新必殺仕置人になってからは特にそうなのですが、ものすごくアドリブの多い演技をしていたそうです。その証拠に、他の出演者も笑ってしまっていて、「今のアドリブっぽいな」と思う部分がちらほらあったので、どれがアドリブなのかを探すのも、新・必殺仕置人の楽しさのひとつです。
6-2中村主水
そして忘れてならないのが、
この人ですよね。
必殺シリーズを語る上で絶対外すことのできないキャラクター
中村主水です。
引用:https://blogs.yahoo.co.jp/wpfmr615/35427666.html
彼も、仕置人シリーズに両方出ています。
ちなみに主水は最初の仕置人シリーズの方では殺しをしないことが多いんです、意外なんですが。
あくまで「念仏の鉄」「棺桶屋の錠」の助っ人的な存在だったのですが、回を重ねるごとに次第に「仕置」に参加すようになります。
このキャラもどっちかというと鉄と似ていて、金で動くタイプですが、ここぞというところでやってくれるタイプです。ただ、鉄よりは少しドライなキャラですね。
そして、主水の一番のかっこいいところなんですが、奉行所の人達からは「昼行灯」といじられ、ドジなキャラを演じているのですが、実はものすごい切れ者でいて、しかも腕の立つ剣士で、
奥山神影流、御嶽新影流、小野派一刀流、一刀無心流の免許皆伝で、状況に応じて剣技を使い分けるというすごい腕の持ち主。
更に、奉行所でのドジキャラのまま親しげに相手に近づいて、
油断させて殺すという「騙し討ち」パターンもあったりします。
殺した後の捨て台詞もとんちが効いてて最高です。
7.見て欲しい、「必殺シリーズ」
いろいろ紹介して参りましたが、初心者がいきなり必殺仕置人から見ると
ちょっと敷居が高いかもしれないので、私のように
必殺仕事人V激闘編 → 必殺仕置人 → 新必殺仕置人
という順番で見ていただくことをおすすめします。
また女性の方は、仕事人のような時代劇に抵抗もあるかと思いますので、
必殺2009という比較的最近のシリーズから見るのをオススメします。
ジャニーズの人達がたくさん出てくるので最初は警戒していましたが、しっかり過去の「必殺」シリーズを踏襲しており(ラストはもろに新・必殺仕置人)見やすい上にディープなのでおすすめです。
まだ生前の中村主水を見ることもできますしね。
2023年更新情報:U-NEXTにて激闘編他、必殺シリーズの鑑賞ができるようになりました!是非確認してみてください↓↓
8.まとめ
必殺シリーズは「え?そんな殺し方絶対無理だろ」と笑っちゃうような
必殺技があるのも魅力のひとつなので、それもまた特集してみたいと思ってます。
それと現在テレ朝動画にて「必殺シリーズ特集」をしており、有料ですが全シリーズ全エピソード公開中です!この機会に是非まとめ見をしてみてはいかがでしょうか??