ヘイトフルエイトを鑑賞。
冒頭からタランティーノ節全開の、物語と関係あるんだかないんだか分からない長い会話劇。
後半にその会話がしっかり活きてくるのも面白いし、長い会話で徐々に緊張感を高めていくのも良かった。
日本では上映できなかった70mmフィルムバージョンの鑑賞もしてみたい。 pic.twitter.com/idDJnKlkA2
— タツ@うちっちTV (@tatsu_uctv) August 11, 2020
目次
1.ヘイトフルエイトのあらすじ
引用:IMDB
「イングロリアス・バスターズ」「ジャンゴ 繋がれざる者」のクエンティン・タランティーノ監督の長編第8作で、大雪のため閉ざされたロッジで繰り広げられる密室ミステリーを描いた西部劇。タランティーノ作品常連のサミュエル・L・ジャクソンを筆頭に、カート・ラッセル、ジェニファー・ジェイソン・リー、ウォルトン・ゴギンズ、デミアン・ビチル、ティム・ロス、マイケル・マドセン、ブルース・ダーンが出演。全員が嘘をついているワケありの男女8人が雪嵐のため山小屋に閉じ込められ、そこで起こる殺人事件をきっかけに、意外な真相が明らかになっていく。音楽をタランティーノが敬愛する巨匠エンニオ・モリコーネが担当し、第88回アカデミー賞で作曲賞を受賞。モリコーネにとっては、名誉賞を除いては初のアカデミー賞受賞となった。70ミリのフィルムで撮影され、画面は2.76:1というワイドスクリーンで描かれる。
2015年製作/168分/R18+/アメリカ
原題:The Hateful Eight
配給:ギャガ引用:映画.com
2.予告動画
引用:YouTube
3.見どころ
①タランティーノ節全開
引用:映画.com
序盤からタランティーノ節全開!タランティーノ映画の特徴として、内容と関係あるんだかないんだか、よくわからない会話が延々と続きます。しかも、この物語はいったいどこに向かうの?と少し心配になるくらい序盤はゆったりと時間が流れます。
タラちゃん映画は全作に言えることですが、この会話劇を楽しめるかどうかが最大の肝になってきます。
ただ近年のタラ映画は、物語の前半のたっぷりとしたタメをしっかり後半で回収したり、会話劇で緊張感を一気に高めていくという演出が結構多く(イングロリアスバスターズ以降特に感じる)、今作でも8人が山小屋に揃った中盤、ある事件後いきなり物語が走りだします。冒頭の長い会話劇で退屈してしまった人も是非中盤まで止めずに鑑賞してみて頂きたいです。
以前、タランティーノ映画の特徴についても記事にまとめているので、これからタランティーノ映画を掘りたいよという人は是非参考にして観て下さい↓↓
②西部劇なのに、SF映画をサンプリング??
引用:IMDB
タラちゃんお決まりの名作映画のオマージュシーンも満載!映画にお詳しい方でしたらニヤリとさせられるシーンがたくさんあるでしょう。もちろん、それらの引用元が分からなくても内容に直接関係があるわけではないので、全然楽しめるのですが、見終わった後に「あのシーン、その映画を参考にしてたんだ!」と調べる楽しさが今作にもありました。
個人的にはジョンカーペンター監督の「遊星からの物体X」がSF映画の中でもトップクラスに好きな作品の為、そのシーンのオマージュが多めだったことや、カートラッセルをキャスティングしてくるあたりにはニヤりとさせられてしましたました。
それにしても、西部劇を舞台にSF映画を引用してくる辺り、さすがのサンプリング能力だなと改めて驚かされました。
③エンニオ・モリコーネの曲
引用:IMDB
先日お亡くなりになられた、エンニオモリコーネ氏との長年の夢だったタッグも実現し、オリジナルの曲が劇中挿入されるのも良いですね。今まで、タランティーノ作品には何度もエンニオ・モリコーネの曲が使われてきましたが、西部劇用に曲を書いたのはなんと35年ぶりとのこと。
ちなみにエンニオモリコーネはタランティーノことが嫌いだそうです。笑
タランティーノ作品は、曲の選曲もかなりセンスがいいので、サントラもセット購入するのがオススメです!
④顔なじみのメンバー
引用:映画.com
その他、脇を固めるタランティーノ映画お決まりのキャスト達の登場もうれしいです!マザー◯ァッカーでお馴染みのサミュエルLジャクソンを筆頭に、ティム・ロスやマイケル・マドセン(この二人はレザボアドッグスのセルフオマージュではないかと思われる) ウォルトン・ゴギンズやゾーイ・ベル(タランティーノ映画のお馴染みスタントマン。ゾーイ・ベル役で、デスプルーフにも出演している)など、タランティーノ映画といえば!な出演陣も嬉しいですね。
ちなみに、タランティーノは自分の監督作にカメオ出演することでも有名ですが(割と目立ちたがり屋なのかな?)今作はナレーションのみの出演です。特徴的な声なのですぐに分かると思います。
ヘイトフルエイトといえば、タランティーノ映画の常連の俳優が出てくるのも嬉しいですね。
特に、マイケルマドセンが渋くて好きです。声がいいんですよね、しゃがれてて。
ティムロスも良くて、若干ジャンゴのドクターキングシュルツとかぶるキャラですが、怪しさ抜群のキャラがナイスでした。 pic.twitter.com/er1OCU740B
— タツ@うちっちTV (@tatsu_uctv) August 12, 2020
⑤トラブル!?
途中カート・ラッセルがアコギをぶっ壊す有名なシーンがあるのですが、実はあのギター1870年に製造された正真正銘のビンテージギター。博物館から借りてきたらしく、本番では壊す用のギターを別で用意していたにも関わらず、カート・ラッセルにちゃんとそれが伝わっていなかったらしく、ビンテージギターをぶっ壊しちゃってます。
ジェニファージェイソンリーがこの時リアクションしていますが、彼女はそのことを知っていたので、アレはまじのリアクションってことですね。
ヘイトフルエイトで、ギターをぶっ壊すシーンがありますが、あれは1870年に作られたビンテージギターで、壊すようのギターは別に用意されてたのですが、手違いでビンテージギターをぶっ壊しちゃったというのは有名な話。
なので、ジェニファージェイソンリーのリアクションはマジのやつなんですね。 pic.twitter.com/27xXw11iEE
— タツ@うちっちTV (@tatsu_uctv) August 12, 2020
4.みんなの感想
ヘイトフル・エイト
「全ての会話と視線、身振りに緻密な伏線が…」という謳い文句が既にミスリードを狙っているように思える。決してクレバーなミステリーではないが、会話劇としての面白さと粋な演出にドーパミンがドバドバ出た。デイジー役のジェニファー・J・リーの迫力が凄すぎる。 pic.twitter.com/1iDvhQexVc— ソフトロマンチッカー (@SoftRomanticer) September 12, 2020
オススメ度:B
密室での推理劇に見せかけたヴァイオレンス映画。控えめではあったが、タランティーノの遊び心とエンターテインメント性がにじみ出る。予想がつかないので突然の展開に度肝を抜かれることは間違いない。西部劇×密室×アウトレイジ。https://t.co/nbpTP49etR pic.twitter.com/OKKpnTOIDg
— 100文字れびゅ (@emperordance) September 11, 2020
僕は『ヘイトフル・エイト』好きよ٩(Ü)۶
序盤は映像や役者の仕草に背筋を正されるような…目が洗われるような気持ちにさせられ、中盤からの会話劇は戯曲的で古典的でありながらタランティーノらしいユーモアたっぷり、ぐちゃぐちゃになって転がり込むラスト、生き残るメンツのボロボロ感も良い。
— 粗茶屋 (@LEON5334) September 18, 2020
5.まとめ
タランティーノ映画は会話劇がとにかく長いので、ここを楽しめるかどうかは1つポイントだと思います!ただ、ハマるとその独特のセンスがクセになると思います!今作も序盤は少し鈍重ですが、中盤からのシリアスな会話劇は最高です!是非鑑賞して見て下さい!以上タツでした!(@tatsu_uctv)
今回は、クエンティンタランティーノ監督の「ヘイトフルエイト」をご紹介します!