【ネタバレちょっと有り】スペシャルアクターズの感想とみどころ!

映画/ドラマ レビュー
みなさんこんにちは!ライターでユーチュバーのタツです(@tatsu_uctv)
今日は、10月18日より公開が始まりました、上田慎一郎監督最新作
スペシャルアクターズ」についてご紹介します。
上田慎一郎監督といえば、カメラを止めるな!を大ヒットさせたあの監督さんだよね?
そうそう、あれもカルト的な人気作品となったよね。
面白かったもんね!スピンオフの「ハリウッド大作戦」もDVD買っちゃったよね。
今回も面白かった??
もうね、めちゃくちゃ面白かったよ!しっかり上田監督印が刻印されている作品で、カメ止め好きなら間違いなく楽しめるし、そうじゃない人もこれをきっかけにハマること間違いなしです!

「スペシャルアクターズ」はカメラを止めるな!と同様に、「作家主義」と「俳優発掘」を理念として2013年に始動したプロジェクトらしく、前作同様に有名な俳優さんはスクリーンに出てきません。

ただ、それが理由で映画自体が陳腐化してるとか、画に花が無いかと言えば全くそんなことは無く、むしろ役者達の実在感を感じるし、演技がイキイキしていて素晴らしい!更に上田監督の作家性も炸裂の濃厚な作品になっていました。低予算でここまでの映画が作れるなんて!!間違いなく上田監督は日本映画を牽引していく方だと感じました。

ちなみにこれは個人的なタイトルに関する見解なのですが、

⇨「アクターズ=俳優達」「スペシャル=特殊、特別」

なので物語の筋的には「特殊な演技の仕事をする俳優事務所」的な意味を持ちますが、「この映画を支えてくれる素晴らしい俳優達」という演者に対するリスペクトも込められたダブルミーニングがあるのかな?と想像してしまいました。

公開日当日と、翌日で早くも2回鑑賞してきましたので、早速見どころをご紹介していきます。



1.スペシャルアクターズのあらすじ

「カメラを止めるな!」で社会現象を巻き起こした上田慎一郎監督の劇場長編第2弾。プロアマ問わず1500人のオーディションから選ばれた15人のキャストが出演し、脚本は「カメ止め」同様に上田監督がキャストたちのあて書きで執筆した。役者としてまったく芽が出ない和人は数年ぶりに再会した弟から俳優事務所「スペシャル・アクターズ」に誘われる。その事務所は映画やドラマといった仕事以外に、日常で演じることを要求される仕事も請け負う、何でも屋的な側面を持っていた。そんな中、カルト集団から旅館を守ってほしいという依頼がスペアクに飛び込んでくる。スペアクの役者たちは、旅館乗っ取りをもくろむ集団への対策のために計画を練り、演技の練習を重ねていく。和人はこのミッションの中心メンバーとなるが、彼には誰にも話していない秘密があった。それは緊張が極限まで達すると気絶してしまうというものだった。
引用:映画.com

2.スペシャルアクターズの予告

引用:YouTube

3.見どころ


①キャラの個性に魅了される
②負け犬達のワンスアゲイン映画
③愛のある映画
④カルト集団「ムスビル」が最高。
⑤スルメ映画

①キャラの個性に魅了される

今作は、それぞれのキャラクターの個性がとても魅力的でした。特に説明台詞があるわけでは無く、短く限られた時間の中でキャラの個性を観客に理解させられる監督の手腕はものすごいと思います。

引用:映画.com

しかも演じるのは無名な俳優さんばかり。監督の演出ももちろんですが、「良い映画を作ろう!」という俳優の方々の雑草魂にも感動しました。この作品をきっかけに有名になっていく俳優さんがたくさんいそうですね。

カメ止めもそうでしたが、本編だけでは無く、映画ができる過程を扱った「メイキング」がとても面白かったので、DVDが出たらマストバイですね!

②負け犬達のワンスアゲイン映画

父親からのキツイ躾がトラウマとなり、男性に怒鳴られたり問い詰められると気絶してしまうという主人公「大澤数人」。バイトをしながら、売れない役者を続けるも、その特異な体質と自信の無さからなかなかうまく行かず人生に行き詰まっている。

小さい頃に見ていた「レスキューマン」というB級ヒーロー映画の主人公のように、いつか大物俳優になりたいと思いながらも燻っている主人公。

引用:映画.com

一方、演じることを使った「何でも屋」の側面も持つちょっと変わった事務所「スペシャルアクターズ」に所属する人たちもある意味、表舞台で俳優業ができずお金のため、あくまで仕事として演じることをしています。

それらを踏まえると、この作品に出てくる出演者は共通して、「人生で挫折を味わってきた人」というような印象を受けました。「これは俺の映画だ!」と共感できる人も多いのではないでしょうか。

そんな彼らが、演じることで「人の悩みを解決する姿「全力で演技に向き合う姿」や、主人公が「自分の人生を切り開こうと奮闘する姿」は、輝いて見えました。個人的に、今作の主人公たちのように、物語の中で人と出会ったり、何かを経験することで成長していく。その過程を見ることができるストーリーがツボなので大満足の内容でした。

③愛のある映画

前作カメ止めは、家族愛がテーマになっていてラストの娘と父親が向かい合って微笑み合うラストは涙腺決壊でした・・・まさかゾンビ映画で泣ける日がくるとは!

今作も、ただの娯楽ムービーでは無く「兄弟愛」がテーマとなっていて、ラストはグッときてしまいました。

上田監督の作品は、伏線回収の快感の為だけの伏線では無く、「物語の必然性」として伏線が用意されています。今作のラストにも、所謂大どんでん返し的な流れがあるのですが、それを蛇足だという意見もあります。でも僕はむしろあのシーンがあるからこそ、更に「兄弟愛」を感じて、ジーンときてしまいました。

上田監督の作品は、泣けるシーンがいやらしく無くていいんですよ。「はい、ここ泣くとこー」みたいな感じで泣けるメロディのピアノでポロローンみたいな映画は下品ですよね。まぁ泣いちゃうんですけどね。笑

④カルト集団「ムスビル」が最高。

今作の一番の肝はやっぱりカルト集団「ムスビル」の教祖とその幹部たち。こいつらめっちゃ胡散臭いでよ!!(褒めてます)ガゼウスから能力を授かった代わりに声を失ったという教祖「多磨瑠様」なんかは登場してから画面に映っているだけでずっと面白かったですね。(下写真の右)

引用:映画.com

驚く顔とか、やる気の無い顔とかもう絶品でした。多磨瑠様のプロマイドは普通に欲しいです。

あとは、女性幹部の色仕掛けで迫る「七海」も最高です。この女性幹部の「わかる。」も胡散臭くて笑ってしまいました。前作の「ポン」や「よろしくでーす」のように、今作も流行りそうな台詞満載で、ムスビルの挨拶「ムッスー」も流行りそう。「シャワーを」も流行りそう。

⑤スルメ映画

今作は、伏線を回収していく形の映画ではありますが、その辺のネタを知った上で見返しても見え方が変わってまた楽しめる映画です。1回目見たときよりも、2回目の方が数倍面白かったし、また何度も見たくなる中毒性がありました。

そんなカルト的な人気を呼びそうな作風も個人的にはツボで、多くの人とこの感動や楽しさを分かち合いたいなと思いながらこの記事を書いています。

劇場で公開されているうちにもう一回は見ておきたいです!

ざっくり一言、映画レビュー

【無名キャスト、低予算だけど、こんなに面白いの!?日本の新しいカルト映画誕生!!】

キャストの方々の今後の活躍も期待と応援をしながら、一緒にスペアクで盛り上がっていきたいなと思います!!

まとめ

スペシャルアクターズの見どころについてご紹介していきました!
まだ公開が始まったばかりですので、みなさん是非劇場に足を運んでみてください。

以前YouTubeにてスペアクについて語っているのでもしよければご覧下さい!

以上、タツでした!(@tatsu_uctv)